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『モテおじカス男の人生録』第4回

上京、孤独、そしてイツメン誕生

このブログでは、若い頃の恋愛、勘違い、見栄、失敗を自虐多めで振り返っています。笑い話っぽく書いていますが、本人としては当時それなりに本気でした。

前回まで、田舎の高校生だったボクが「女子大生」という大人な響きに翻弄され、勝手に舞い上がり、勝手に怖気づいて逃げ出した話を書いた。

今回はその続き。
高校を卒業し、いよいよ花の都・大東京へと進出した大学時代のはじまりである。

■ 自由と引き換えの、圧倒的な孤独

ボクは東京の大学に進学した。
田舎から上京し、念願のひとり暮らしスタートである。

実家を後にするときは両親に見送られ、しんみりと寂しい気分になったものだが、いざ自分の部屋で一人暮らしが始まると、そんな気持ちは嘘のようにどこかに消え去った。

「この世の自由をすべて手に入れた……!」

本気でそう思っていた。親の目もない、門限もない。何時に寝て何時に起きても怒られない。まさにパラダイスである。

しかし、前期の授業が始まり、毎日通学するようになっても、一向に友達ができない。

大教室でポツンと一人着席して授業を聞き、夕暮れの帰り道、寂しく牛丼屋の定食を食べて帰る。そして、真っ暗なアパートの部屋の扉を開け、パチッと電気をつける。

その瞬間、本物の「寂しさ」に襲われた。
自由を手に入れた代償は、圧倒的な孤独だったのだ。

■ 運命のサークル勧誘フライヤー

新学期も3週目に入った頃。
大学のメールボックスに、あるサークルの勧誘フライヤーが入っていた。

「インカレ(他大学との交流あり)で、他大学にも友達ができる!」

そんな魅力的なうたい文句が書かれていた。
家に帰って、ボクはすがるような思いでフライヤーに書いてある番号に電話した。

「もしもし」

電話口に出たのは、低く大人びた声の先輩だった。

「あのぅ、サークル入りたいんですが…」
「あぁ、あれね。電話ありがとう。じゃあ、明日大学来る? お昼にメールボックスの前で待ち合わせしよう」

携帯電話などない時代である。
翌日のお昼時、メールボックスのあるフロアで、ボクはキョロキョロと先輩を探した。

「○○くん? ……オレ、XXです」

さっきから何度か目の合っていた男子学生が声をかけてきた。昨日の電話の渋い声から想像したのとは、少し違う外見をしていた。

「お昼一緒に食べない? オレ車で来てるから、近くのファミレスに行こう!」

つい数か月前までの高校生活では、昼飯といえば構内の売店か、校門前のコンビニ弁当が関の山だった。
それが「車でファミレス」である。都会の大学生はスケールが違う。ボクの心は大きく躍った。

「はいっ!」

■ イケメン先輩とスポーツカー

駐車場に向かうと、先輩はとてつもなくかっこいい(少なくとも当時のボクにはそう見えた)車に乗っていた。2ドアのスポーツカーである。

生まれてこのかた、父親の地味なセダンにしか乗ったことのないボクにとっては、まるでポルシェにでも乗せてもらったかのような気分だった。

ちょっとだけ大人に近づいた子ども同士が、車でファミレスへ行く。
しかも、まともに人と会話するのは、上京して以来おそらく3週間ぶりだった。

活動内容なんか聞く前に、ボクの心はすでに決まっていた。
「このサークルに入ります!」と。

ファミレスで話を聞くと、このサークルは先輩を含む「都内の高校時代の仲良し3人組」が設立し、今年度から活動を開始したばかりだという。その3人が通う別々の大学からメンバーを募っており、今のところうちの大学からはボクと先輩の2人しかいないらしい。

「これから仲良くやっていこう」

そう言って握手をされた。
東京の大学で初めてできた、記念すべき友人(先輩)だった。

■ そして「イツメン」誕生へ

それ以降、ボクはほぼ毎日その先輩とつるむようになった。

サークル自体もそこそこ活動していたが、次第にこの「高校仲良し3人組」の先輩たちに、田舎者のボクが加わって遊ぶことの方が多くなっていった。東京育ちのイケメン3人組に、なぜかダサメンのボクが正式採用されたのである。

そして、この男子4人組に、他大学の女子2人を加えた6人が、いつしか“イツメン(いつものメンバー)”となり、週のうち何日かは必ず集合して遊ぶようになっていった。

孤独だったボクの大学生活は、ここから一気に華やかで、そしてややこしい方向へと加速していくことになる。

ーーー

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
いやもう、今読むと自分でも田舎者丸出しで恥ずかしい限りです。

次回は、このイツメンの女子メンバーのひとり、とてつもない美人「T美さん」に、都会の洗礼を浴びせられるお話です。
この時のボクは、もちろんこのあとさらに余計な勘違いをします。

その話はまた次回。

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この記事を書いた人

若い頃のボクは、自分ではそこそこ真面目なつもりだったのですが、今思い返すと、恋愛に関してはだいぶ危なっかしい男でした。見栄を張る、勘違いする、浮かれる、落ち込む。その繰り返しです。このブログでは、そんな昔の話を、少しの反省とかなりの自虐を込めて書いています。反面教師として読んでいただければ幸いです。

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